「音が喉の奥から出る感じがして、うまく発音できない……」
そんな悩みを持つ台湾華語学習者に向けて、今回は「喉音グループ」と呼ばれるㄍ(g)、ㄎ(k)、ㄏ(h) の3つの注音符号を丁寧に解説します。
これらは、声がのどの奥で響くのが特徴。
感覚的に掴みにくい音かもしれませんが、発音の仕組みとポイントを押さえれば、確実にマスターできます。
目次
ㄍ・ㄎ・ㄏはどんな音?

まずは基本的な情報をまとめます。
注音 | ピンイン | 注音表記 | 発音の特徴 | 声の有無 | 息の強さ |
---|---|---|---|---|---|
ㄍ | g | ㄍ | 声帯を使い、のど奥から発音 | 有声音 | 弱め(無気音) |
ㄎ | k | ㄎ | 強く破裂させる喉音 | 無声音 | 強め(有気音) |
ㄏ | h | ㄏ | 喉を開いて摩擦音を出す | 無声音 | 息が強い(摩擦音) |
発音のイメージとコツ

次にそれぞれの注音符号の発音のイメージとコツをまとめてみました。
参考になると嬉しいです。
ㄍ(g)
- 「がっ」と喉の奥で鳴らすような音。英語の“go”に近い。
- 口はあまり開かず、声帯が震える感覚を覚えると◎。
ㄎ(k)
- ㄍより強い息と破裂感。英語の“key”や“kick”の頭の音に近い。
- 無声音で、息の爆発力を意識するのがポイント。
ㄏ(h)
- 英語の“hi”に近いが、より強く・深く「ハーッ」と息を出す。
- のどを開き、摩擦で音を鳴らすイメージ。
よくある間違いと対策

誤り | 原因 | 対策 |
---|---|---|
ㄍとㄎの区別がつかない | 息の強さが曖昧 | 手を口の前に当てて「息が出てるか」を確認する |
ㄏが弱すぎて聞こえない | 息が足りない、口が狭い | 息を“ハッ”としっかり出し、喉を開く |
英語のg/k/hと混同する | 音の位置や息の量が違う | 発音位置を「のどの奥」に固定して練習 |
例語リスト(ボポモフォ+ピンイン付き)

次にそれぞれの注音の例となる漢字をピックアップしてみました。
例があると実際の発音のイメージがつきやすくなります。
注音 | 例漢字 | 発音(ピンイン) | 発音(注音) | 意味 |
---|---|---|---|---|
ㄍ | 狗 | gǒu | ㄍㄡˇ | 犬 |
ㄍ | 哥 | gē | ㄍㄜ | 兄 |
ㄎ | 看 | kàn | ㄎㄢˋ | 見る |
ㄎ | 開 | kāi | ㄎㄞ | 開ける |
ㄏ | 好 | hǎo | ㄏㄠˇ | 良い |
ㄏ | 喝 | hē | ㄏㄜ | 飲む |
覚え方のヒント
- ㄍ(g):ゴクリとのどを鳴らすように(無気音)
- ㄎ(k):カッと破裂させるように強く(有気音)
- ㄏ(h):ハッと息だけで押し出す摩擦音
✅ すべて共通して「のどの奥」が舞台。
音の“出口”を前ではなく後ろに持ってくる意識がポイントです!
練習方法のおすすめ
- 手を口元に当てると、息の強さの違いが実感しやすい(ㄍ:弱/ㄎ・ㄏ:強)
- 録音して、ネイティブ音声と「破裂感」「響き方」の違いを確認
- 例語を1日1つ音読しながら練習するのも効果的
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まとめ

ㄍ・ㄎ・ㄏは、台湾華語の中でも口の奥・のどを使う「奥行きのある発音」です。
- ㄍは「声あり+弱い息」(無気音)
- ㄎは「声なし+強い息」(有気音)
- ㄏは「息だけで摩擦音を出す」(摩擦音)
慣れるまでは意識的に「のどの奥」を意識しながら、少しずつ発音の“感覚”を育てていきましょう!